
OTAを増やしても成果が出ない理由
宿泊施設の集客において、OTAは欠かせない存在です。
一方で、新しいOTAが出るたびに掲載を増やした結果、「管理が煩雑になった割に成果が見えない」という声も多く聞かれます。
重要なのは、OTAの数を増やすことではなく、役割を持たせて使い分けることです。
取り込みたい客層によってOTAは変わる
OTAにはそれぞれユーザー層や予約傾向に違いがあります。
価格重視の層が多い媒体、直前予約が多い媒体、ビジネス利用が中心の媒体、インバウンド比率が高い媒体など、得意分野は明確です。
すべてのOTAを同じ料金・同じプランで運用してしまうと、本来狙いたい客層に届かず、価格競争に巻き込まれやすくなります。
逆に、
- 新規顧客を取り込みたいOTA
- 平日の稼働を補いたいOTA
- 繁忙期に単価を取りたいOTA
といったように、客層と目的を整理して役割を分けることで、販売戦略にメリハリが生まれます。
OTAと自社予約、理想的な比率とは
OTAの使い分けを考えるうえで、避けて通れないのが「自社予約とのバランス」です。
すべてをOTAに依存すると、集客は安定する一方で、手数料負担が大きくなり、利益が残りにくくなります。
一般的には、
- 新規顧客獲得:OTA
- リピーター・指名客:自社予約
という役割分担が理想的です。
目安としては、施設の立地や規模にもよりますが、OTA 60〜70%、自社予約 30〜40% をひとつの基準として考える施設が多く見られます。
重要なのは比率そのものよりも、「意図してその比率を作れているかどうか」です。
OTAは入口、自社予約は出口
OTAは比較検討段階のお客様との接点として非常に優れています。一方で、再訪や長期的な関係づくりは自社予約の方が向いています。
OTAで獲得したお客様を、次回は公式サイトで予約してもらえるよう、会員制度や特典、分かりやすい導線を整えることが、安定経営につながります。
使い分けができると価格競争から抜け出せる
人手OTAを「全部同じ使い方」で運用している限り、価格競争から抜け出すのは難しくなります。
自館が取り込みたい客層と販売目的を整理し、OTAと自社予約にそれぞれ役割を持たせることで、無理な値下げをせずに稼働と単価のバランスを取ることが可能になります。
OTAは“数”ではなく“戦略”で使うもの。
使い分けができたとき、OTAはコストではなく、心強い集客パートナーへと変わっていきます。